非常に内容が濃い「十二人の怒れる男」
「十二人の怒れる男」は、1957年に制作されたアメリカの映画です。
この映画は白黒映像の非常に古い映画で、私が大学生だった頃、大学の教授に勧められ知りました。
物語は小さな陪審員室で始まります。
無作為に選ばれた12人の陪審員の男たち。
「スラム街の少年が父親を殺害した」という事件を審議するために、部屋に集められます。
あまりやる気のない陪審員たちは、少年を「有罪に決まってる」と決めつけ、さっさとこの場を終わらせようとします。
そこで一人の陪審員が「無罪」ではないかと主張し始めます。
物事を客観視し、様々な状況・可能性を考え、疑問点を見つけ、無罪ではないかという答えを導いたのです。
「疑問がある以上有罪とは決めかねる」という彼の意見に、最初は反論していた他の陪審員たちも、次第に深く議論をするようになります。
そして固定観念に囚われていた陪審員たちは疑わしい証拠を検証していくうちに、「無罪かもしれない」と思い始めるのです。
私はこの映画を観て、日本にもある陪審員制度について深く考えさせられました。
彼らが「有罪」と決めつける事によって、少年が死刑になると想像すると、恐ろしくなりました。
また社会人となった今、先入観や思い込みで仕事(審議)をしてはならないと強く感じました。
映画そのものは時間も短く、終始陪審員室の映像のみなのですが、非常に内容が濃く、日常の自分の行動にも置き換えて考える事のできる映画だと思います。
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